「朝、顔を洗おうと前かがみになった瞬間、腰に電気が走ってそのまま動けなくなった…これって ぎっくり腰 ⁉」
このような ぎっくり腰 (急性腰痛)は、突然に、そして容赦なく私たちの日常に支障をきたします。重い荷物を持ち上げた時だけでなく、ふとした動作でも発症するのが特徴です。
ぎっくり腰 で来院される方はとても多く、放っておくことで慢性腰痛へと移行するケースもあります。
この記事では、 ぎっくり腰 の仕組みや原因、そして当院での治療法までをわかりやすく解説いたします。
【ぎっくり腰とは?】

ぎっくり腰 とは、正式には「急性腰痛症」と呼ばれる症状で、急激に腰部に強い痛みが出現し、動けなくなってしまうことが特徴です。
発症時、「グキッ」とした感覚や、「腰が抜けたような感覚」がある方も多く、中には立ち上がれない・寝返りすら打てないというほど重度になることもあります。
レントゲンやMRIで明確な異常が見られない場合が多いため、病院では「とりあえず安静に」という指示のみで終わってしまうことも少なくありません。
しかし実際には、筋肉・筋膜・靭帯・関節包などの微細な損傷や炎症、そして内臓や自律神経の関連性が関与しているケースもあるのです。
【ぎっくり腰の原因とは?】

ぎっくり腰には、いくつかのタイプや背景があります。代表的な原因を詳しくご紹介します。
①筋肉の過緊張・疲労
普段から姿勢が悪く、腰に負担がかかっている方は、筋肉が常に緊張状態にあります。この状態で無理な動きをすると、筋肉や筋膜が部分的に傷つき、炎症を起こすことでぎっくり腰を発症します。
②骨盤や背骨のゆがみ
長時間の座り姿勢や、同じ動作の繰り返しにより骨盤や腰椎にズレが生じている場合、そのゆがみをカバーしようと周囲の筋肉や関節に負担が集中し、結果としてぎっくり腰につながることがあります。
③季節の変わり目・気候の影響
寒暖差が激しい時期や梅雨時期は、血流や筋肉の柔軟性が低下しやすく、ぎっくり腰の発症率が上がります。朝晩の冷え込みで筋肉が固まっているタイミングで、何気ない動作をすることで発症するケースが多く見られます。
【誰もが見落とすぎっくり腰の意外な原因】
実は、内臓の疲れや冷えが腰の筋肉や関節に影響を与えることはあまり知られていません。特に関連性が深いのが「腸」や「腎臓」「肝臓」といった臓器です。
これらの内臓は、日常のストレスや暴飲暴食、睡眠不足、冷え、過労などにより働きが弱まると、内臓体性反射と呼ばれる反応を通じて、腰周囲の筋肉を緊張させることがあります。
さらに、東洋医学では腰のあたりを「腎」のエリアと捉え、「腎のエネルギー(腎気)」が弱まると腰痛や足腰のだるさを引き起こすとされています。腎の冷え・虚弱は、加齢だけでなく、睡眠不足や水分代謝の乱れ、過度な疲労でも引き起こされます。
また、腸内環境の乱れ(腸内フローラの崩れ)や便秘、膨満感なども、骨盤まわりの内圧や血流に影響を与え、腰痛の引き金になります。腸と脳は「腸脳相関」といって密接なつながりを持っており、腸の働きが乱れることで自律神経のバランスが崩れ、筋肉の緊張や循環不良が起こりやすくなるのです。
●腰に多い“腸”に関するツボの存在
腰には、「大腸兪(だいちょうゆ)」「小腸兪(しょうちょうゆ)」「志室(ししつ)」など、腸の働きや泌尿器の機能に関わる重要なツボが集まっています。これらのツボは、背骨の際(脊際)や骨盤の周囲に存在しており、内臓の不調があるとツボ周囲の筋肉や筋膜がこわばりやすくなるため、ぎっくり腰を引き起こす下地になりやすいのです。
ツボの反応は、自律神経の乱れや内臓の疲労を反映していることも多く、体の深層の状態を表すバロメーターとも言えます。
このように、ぎっくり腰の原因は単なる筋肉のトラブルだけでなく、内臓や自律神経、腸内環境など“体の内側”からの不調が絡んでいることも多いのです。当院ではこれらの要因を見逃さず、多角的な視点からケアを行っています。
【当院の ぎっくり腰 に対する治療法】

交野市にある当院では、「ぎっくり腰は放っておかず、早期に正しくケアすること」が何より重要だと考えています。
①痛みの原因を丁寧に評価
「痛みの場所」だけでなく、「なぜそこに負担がかかったのか?」を追求するため、カウンセリングと徒手検査を通して、筋肉・骨格・姿勢・生活習慣・内臓の状態など多角的に評価します。
②炎症期は負担をかけないソフトな施術
炎症が強い初期段階では、強く揉んだり押したりする施術は逆効果になることも。当院では、呼吸や内臓にアプローチする優しい手技で自律神経を整え、自然治癒力を引き出します。
また、筋膜や関節のバランスを調整することで、早期の痛み緩和を目指します。
③根本的な姿勢・骨盤・動作改善へ
痛みが落ち着いた段階で、骨盤のゆがみや体の使い方を見直し、再発予防のためのアプローチを行います。インナーマッスルの活性化や、呼吸・歩行指導も含め、トータルでサポートいたします。
④東洋医学の視点から体全体を整える
冷えや内臓疲労、自律神経の乱れなども、ぎっくり腰には大きく関わっています。当院では、これらを踏まえた経絡調整や内臓治療、鍼灸治療などを必要に応じて取り入れ、内側からもアプローチしていきます。
【ぎっくり腰を繰り返さないために】

ぎっくり腰は「運が悪かった」ではなく、体からの「これ以上無理だよ!」というサインです。
再発を防ぐためには…
- 正しい姿勢と動作の習得
- 内臓の冷えや疲れのケア
- 適度な運動と呼吸改善
- 睡眠と食事の見直しが欠かせません。
当院では施術だけでなく、自宅でのセルフケア指導や生活習慣アドバイスも丁寧に行い、患者さまご自身が体を管理できる状態を目指しています。
【最後に】
ぎっくり腰は、ある日突然あなたの動きを奪ってしまう厄介な症状です。
しかし、適切なケアをすれば早期回復が可能であり、再発の予防もできる症状でもあります。
交野市でぎっくり腰にお困りの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
あなたの体の声を丁寧に聞き、根本から整えるサポートをいたします。